『風のさかな』をめぐる不思議な冒険。
日本がバレンタインデーで賑わう2月14日の朝。
[Nintendo Direct 2019.2.14]が放送されました。
ニンテンドーダイレクトの内容は、スーパーマリオメーカー2から始まって、スマブラの話や、ドラクエXIのSwitch版の話、あとは、テトリスの無料ゲーム配信の話など。
個人的には、テトリスはとてもうれしかったし、99人でバトルするゲームは面白いゲームだと思いました。
ドラクエの方も、3DS版を遊んでたんですが、映像を見てたらSwitch版やりたいと思ってしまい購入してる未来が浮かびます。
話がそれましたが、今回のニンテンドーダイレクトの一番のニュースは、
でした。
以前から2Dゼルダの発売は噂であったんですが、3DSで出るのかなと思っていたので、今回の不意打ちのような発表で「夢」なのか錯覚してしまいました。
(ニンテンドーダイレクト放送後の9時頃に布団でTwitter開いて情報を知ったので尚更)
ニンテンドーダイレクトで発表された動画なんですが、
ゼルダの伝説 夢をみる島 [Nintendo Direct 2019.2.14]
始まりの部分が、「ゲームボーイのオープニングだ!」って思った人も多いと思うんですが、自分もその一人でこの映像を何度も見てしまいました。
以下、ネタバレ要素を含みます。
夢をみる島は、今から26年前に「ゲームボーイ」で発売されたソフトで、「ゼルダの伝説」シリーズの中では、4作目にあたります。携帯機では初めてのゼルダの伝説作品です。
時系列(ゼルダの伝説の作品を公式が定めた時系列順に並べたときの作品の立ち位置の話です)では、時のオカリナで時の勇者が敗北してしまうルート(一般的には、「神トラルート」、「時の勇者敗北ルート」と呼ばれます)の作品です。
時の勇者敗北ルートは、神々のトライフォースから始まり、神々のトライフォースでの冒険を終えた主人公が、航海中に遭難してしまったという設定で夢をみる島での冒険がスタートします。
ゼルダの伝説の作品内で、「同一主人公」の作品が何作品かあります。
具体的に言うと、
の5ストーリーです。
この中で、赤字で示す、
は、ある共通点があります。
「夢」という単語を含む作品が2つあります。
そこからもわかるように、夢をみる島、ムジュラの仮面、夢幻の砂時計は、「空想世界」の外伝的作品です。
ゼルダの伝説の時系列では、本編的作品で世界を救った後、外伝的作品で空想世界を救う話が多いです。
個人的に、ムジュラの仮面と夢をみる島のストーリーがとても深くて好きで、この外伝的な空想世界の作品はゼルダの中でもとても素晴らしい作品だと思います。
話がそれましたが、航海中に遭難してしまったという設定で夢をみる島での冒険がスタートします。
ゲームボーイ版の取扱説明書を読むと、
邪悪の王ガノンの魔の手からハイラルの平和を取り戻したあなたは、手に入れた安らぎを楽しむ間もなく、新たな災いにそなえて修行の旅に出ていました。
その日あなたは異国での修行を終え、懐かしいハイラルに帰る航海の途中でした。それまで穏やかだった海が突然荒れ始めたのです。波に翻弄され、稲妻に打たれた船は真っ二つに割れてしまい、あなたはその残骸とともに深い海の底へと沈んでしまいました。
・・・すんだ闇のむこうから女の子の声が聞こえます。なにか懐かしい感じのする声です。そう、まるでゼルダ姫のような・・・
「あっ!気がついたのね。よかった!」
目の前にはあなたの目覚めを喜ぶ少女の姿がありました。彼女の名前はマリン。あなたは奇跡的にもコホリントという島に流れ着いたのです。
このコホリント島は、真ん中の山に大きなタマゴを頂く不思議な島でした。その中には「風のさかな」という神が眠っているといいます。あなたはなくした剣を探しに自分の流れ着いた海岸へと向かいました。すると不思議なフクロウが現れ、謎めいた言葉を残していったのです。
「全ては『風のさかな』の目覚めが答えてくれる。」
「風のさかな」とは何なのでしょう。そしてその目覚めにはどんな意味があるのでしょうか。
見知らぬ南国の島コホリントで『風のさかな』をめぐる不思議な冒険が始まろうとしています。
引用元: ゼルダの伝説 夢をみる島 (ゲームボーイ版説明書)
と、書かれています。
この文章の前半が、ニンテンドーダイレクトで配信された動画の部分の作品の設定にあたり、後半の部分がこの作品の目的(クリアの目標)にあたります。
作品の冒頭は、ベッドから始まり、「ゼルダ」という単語が出てくるのもここがラスト。
その後は、「フクロウ」に案内され、島に潜むの敵たちを倒していきます(ダンジョン攻略)。
この作品の魅力(魅力というか、引き込まれるところ)は、途中から主人公が悪者になってしまうところです。
一般的なRPGは、「悪役を倒して、世界を救う」というのが定石で、ゼルダの伝説シリーズではもちろんのこと、マリオや、ドラゴンクエストなどの有名シリーズでも同様です。
そのRPGの当たり前というポイントを覆した作品が夢をみる島でした。
初プレイの時はこの事実が衝撃で、作品をプレイしてる途中で気づくのですが、
「そこから進めてラスボスを倒すのが正しいのか、ここでゲームをやめるべきなのか」そんなことを悩んでしまいプレイが止まってしまいました。
最後までプレイすると、「かぜのさかなの歌」とともに悲しいエンディングムービーが流れ、すべてが消滅という終わり方で、このゲームはどういう意味が込められてるのかわかりませんでした。
その後も、何度もプレイしたのですが、悲しいゲームという認識が続き、どんどん作品が気になり続けました。
最近、「真エンディング」があるということを知りました。
「真エンディング」の条件は、
- ノーコンテニューでクリア
でした。
夢をみる島は一番目のダンジョン(テールの洞穴)がハート3の状態でクリアするには大変なダンジョンでなかなかノーコンテニューでのクリアは難しかったので、気合いを入れてプレイ。
そして、ノーコンテニューでクリアを達成しました。(去年の8月ですね)
ゼルダの伝説 夢をみる島(モノクロ版)をノーコンテニューでクリアしました。
— ronron (@ron_ro_n) 2018年8月12日
真のエンディングが本当に感動的でした。
25年経っても色褪せない名作であることは間違いないです。 pic.twitter.com/yfbRCmxrfn
実は、真エンディングこそがこの作品の意味を表していることがわかりました。
この動画は、夢をみる島DXのエンディングを含む動画です。
The Legend of Zelda---ゼルダの伝説(夢を見る島DX)---
真エンディングでは、マリンが空に浮かび、カモメになって飛び立つ描写が存在します。
夢をみる島の本当の目的は、作品のヒロインであるマリンの願いを叶えることでした。
カモメになって世界へ羽ばたく(島から外へ出る)ということです。
通常エンディングではわからない作品の本質が真のエンディングでわかるのはとても素晴らしいです。
真のエンディングをみてからさらに夢をみる島が好きになりました。
任天堂さん、リメイクありがとうございます。
発売が楽しみです。